遺言執行者は必要なのか? - いざというときの遺言書ガイド 検認編

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遺言執行者は必要なのか?

 

遺言執行者とは、遺言内容を実現することを任された人で、遺言内容に従って各種の相続手続きを行う役割と権限を持っていて、その権限については法律で与えられています。
遺言者の遺志を実現することを職務として、その職務に必要な範囲内で相続人や受遺者の代理人としても行動できる立場にあるのです。
その為、もし遺言書に遺言執行者についての記載がある時には、相続人など関係者は一切遺産に手をつけずに遺言執行者にその扱いを一任します。
ですから、もし遺言内容と異なる処分を相続人などが実施したとしても、遺言執行者がいる場合はその処分が法的に無効になってしまうことがあるのです。

このような重要な役割と強い権限を持つ遺言執行者を選ぶことができるのは遺言者本人か、遺言者から遺言執行者の指定を頼まれた人か、家庭裁判所の三者のみに限られます。
ですから、もし遺言執行者になりましたという通知を受け取った時には、その根拠になる遺言や家庭裁判所の文書の確認を要求する必要があるのです。
また遺言内容を確認した時に、遺言執行者が指定されていたり、遺言執行者を指定する人が指定されていたりする時には、できる限り早くその人に連絡して依頼を受けるかを確認しましょう。
できないとなれば遺言執行者がいないことになりますし、どうしても遺言執行者が必要な時には家庭裁判所に遺言執行者を選ぶよう申し立てを行うことになるのです。
では具体的に遺言執行者は何をするかというと、就任後できる限り早く相続財産の一覧を作成して、それを管理下に置いた上で各財産の価値を評価することになります。
また並行して遺言内容に従い各財産の分配をする手続きのサポートや、相続人の廃除手続き・認知手続きなどを行っていくのです。

ただ注意したいのは、必ず遺言執行者により行う必要があることは、相続人の廃除手続き・その取り消し手続き・認知手続き・一般財団法人の設立手続きの4つの手続きとされています。
つまり遺言執行者の権限が及ぶ範囲はそれほど広くなくて、それ以外については遺言執行者が必要ないのです。
それに該当する内容は多くあってケースバイケースの部分もあるため列挙は難しいですが、ありがちなケースとして一つ挙げると、相続人の1人に不動産を相続させるという遺言があった場合があります。
この場合には、相続が発生した時点でその相続人に不動産の権利は移るため、あとは自分で登記手続きを行うだけになるので遺言執行者の出る幕はないのです。
いずれにしても、関係者全員ができる範囲で協力・妥協して、速やかに相続手続きを終わらせるのが一番と言えます。